たとえば、メニューに次の二通りがあったとする。 A コーヒー380円 紅茶380円 ミルク380円 B コーヒー380円 紅茶400円 ミルク420円 どちらのメニューが、すぐれた値段設定かおわかりだろうか。 答えは、 Bである。 Aのメニューでは値段に差がないなで、どれにも平均的に注文がくるかもしれない。しかし、現実にどの商品も同じぐらいの注文に応じるには、仕入れや準備に手間がかかる。ムダをはぶくには、主力商品を決め、それを集中的に売る方が効率がいい。 つまり、 Bのメニューでは、意識的にミルクの値段を高く設定することで「おとり商品」としているのである。ミルクの注文は少なくなるだろうが、そのかわり、コーヒーは割安に感じ、注文が集中することになる。 儲かっている喫茶店では、たいていこんな方法でおとり商品をうまく利用している。