ぼくが入院した病院に、完全看護制。たとえ親といえども、面会時間は3時から7時と決められていた。それは、1 手術の日といっても例外ではなく 、7時になると「2 あとは私ども面倒を見ますから、どうぞお引き取りください 」と両親ともに帰されてしまった。 手術当日は、ぼくも意識が朦朧としていたため何も感じなかったが、1日、2日と経つにつれて、淋しさが増やしてくる。7時近くになり、「もう、帰るからね」の言葉に、「あと、1分いて」などと、わがままを言って困らせた。母は、その時の様子を、3 ろ髪を引かれる思いだった と振り返る。 75.3 ろ髪を引かれる思いだったあるが、ここではどうな思いだったのか。