最近、若い人たちの間で、古い時計に関心をもつ人が増えてきているらしい。時計、といっても腕時計である。気取った若者はリスト・ウオッチなどと言う。まずはともあれロレックス、という風潮も今なお健在のようだが、 1それとは別に、戦前や戦の古い手巻き腕時計にこだわる人たちも目立つようになった。(中略) 時計の専門誌とか、時計評論家を名乗る人たちもでてきた。私もコンビニエンス・ストアなどで、そういう雑誌を見かけると、つい買ってしまう。むかしは車の雑誌ばかり読んでいたのだが、2最近は時計ジャーナリズムにみ目がいくようになってきた。地方の都市にも、かならず古い時計の専門店があって、そんな店をのぞくのも楽しい。(3)、コレクターではないので、買ったり売ったりはしない。この50年間で自分で買った腕時計は2個だけだ。その中のひとつが古い4手巻きの時計で、かなり以前にチューリッヒの裏通りの店でみつけた。 (中略) 3 年に一度は必ず行うように、と専門書に書かれているメインテナンスも、購入 20 数年、ぜんぜんやっていない。それにもかかわらず 1932 年生まれの古いジャガー・ルクルトは、ほぼ正確に時をきざみつづけているのだ。 素人考えだが、これも机の中にしまいこまずに適度に使っているのがいいかもしれない。注1ともあれ:ともかく 注2メインテナンス: 管理、手入れ